乳がん治療と乳房再建、そしてこの病気からどんなギフトを得るのか?自分の体験を通して、病気とは人にとって何なのかを観察記録していきます。


by holyqueen
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末期がんの看取りについて

自分のことではありませんが… 



末期膵臓がんの友人(♂)がいる。
子供の頃からの付き合いで、家族同様の仲である。

昨年4月の
告知後から相談を受けてきた。


抗がん剤のあと、ペプチドワクチン療法の治験を受けることができ、
小康状態が続いたが。


そのワクチンでは奏功しなくなり、肺に転移ができてしまった。
また、 
膵臓がんが十二指腸(?)を圧迫し、 固形物を摂れず、流動食になる。
そこで、体重ががっくりと落ちた。


病院に通える体力もなくなり、治験も打ち切られたのが先週。 

それで大変なショックを受けている。



地方に下宿している2人の子供の学費と生活費にお金を使っていたので 
治療費が足りなく、 

実の兄にお金を借りにいったら 
「家族全員で来て土下座しろ」 
「生活設計はどうなっているんだ」

嫁には「もういちど働きに出ろ」 
など、 
さまざまな「暴言」を吐かれ、 
本人は「とてもショックだった」と言う。



西洋医学ではもう見捨てられた、と感じている彼に

 
少しでも良くなるためには

代替医療や東洋医学、副作用もないし、べらぼうなお金ではないものなら
これならいいかな、と思えるものを何でも使えばいいよ、
と伝えて来たが 
それが届くのにも時間がかかった。
(彼はバリバリの理数系であり、医者のいうことを鵜呑みにするところがあったから)



歩けることは歩けるが、 
痩せて面変わりしてしまった姿を 
近所の人に見られたくないと言う。

(もっともなことだ)



が、歩かないことでも筋力が落ち、
家の中に引きこもりがちになると
どうしても考えは悪い方に行ってしまう。
新聞もテレビも見なくなり、
見舞いにくる身内の声も刺激が強すぎて鬱陶しいと感じているようだ。

先日、やっと連れ出して
知合いの鍼灸院に連れて行った。
待合室に入るとマスクを脱いで、
わたしに顔を見せる。
「こんなに痩せちゃったんだよ、ひどいだろ」という意味を伝えて来たのが分かった。

待ち時間の間、いろいろ話をし、コトバを引き出した。
そのうちに
固まっていた顔貌
(特に目に表情が全くなく、焦点も遠いところに結ばれていた)
また表情筋(ほとんど動いていなかった)に
動きが出て来て、やっと笑顔が見えたりもした、
「わたしのいうことがうるせえと思ってるよな〜」とわざと悪態をつくと、
笑って言い返したりもした。


息子たちが卒業して、就職する来春まではなんとかがんばろう、と話し
指切りげんまんをした。
冷えきった指だったが、やってくれた。

治療の中でも、鍼灸師さんから示唆深いことをいわれた。

終わって、
おそらく内臓の問題から来ているであろう腰痛が
「少し楽になった」と言う。

家まで送って行き、
車に戻って帰ろうとすると
雨の中、玄関先で
わたしたちが見えなくなるまで手を振っていた。

………

彼は、さまざまなショックを受けて、
すべてにおいて意欲が低下しているので
うつ状態になりかかっているのを感じる。

経験があるのでわかるが、
そういうときは生きたくても、生きようという意欲すら低下することがある。
何もできない。興味もわかない。ただ息をしているだけのような状態なのだろう。
(でも、時々吠えているそうだが)

何かできるわけでもないが、
とにかく最期まで寄り添うことができたらと思っている。

父の末期がんも看取り、
そのあと自分も乳がん/大腸がんになったので、
看取る側/経験者側、双方のの体験を検証しつつ、
何がいいのかをじっくり考えつつ、
本人の気持を聴き取りつつ、
沿って行こうと思う。

何もできないけれど。
看取ることはつらいけれど。

でも、このプロセスが
とても大事なものなのだとどこかで「分かって」いる自分がいるようだ。





☆☆☆☆☆☆☆

いつも読んでいただいてありがとうございます。
がんのこと、がん治療のこと、
そしてあらゆる病気から得られるギフトについて
もっと多くの方に知ってほしい!ので
ぽちっと押して下さるとさいわいです♪



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by holyqueen | 2011-11-21 04:51 | がん患者のケア、セルフケア