乳がん治療と乳房再建、そしてこの病気からどんなギフトを得るのか?自分の体験を通して、病気とは人にとって何なのかを観察記録していきます。


by holyqueen
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<   2008年 05月 ( 5 )   > この月の画像一覧

ちょっと前の記事ですが、
GIGAZINEでこんなものを発見。
乳がんに限りません。

「『書く』ことががんに対して効果的だという研究が発表される」

ネタ元はBBC NEWS。

自分の専門から言うと、
内容的には、
まさにまさに、と思います。
ブログも結果的にそんな効果があるのでみな書くのでしょうね。

「書く」ことはテーマ設定にもよるけれど、
内省や内観につながること、
感情的に波立っている時はクールダウンする効果があること、
あらためて自分の状態を客観化(幾分かでも)すること
につながっていく、
と自分自身も思っています。

とはいえ、
サイコオンコロジーの専門家が
今日本にどれだけいるのか?
また、専門家でも末期がんなど
死を前提にした患者を対象にすることが多いのか、
がん患者の友人、知人に
病院でメンタルケアやその他のセラピーを受けた、
という体験は聴いたことがない。
体験された方はご一報を。

おそらくどこの病院でもそこまで手が回らないんだよな…

自助グループにも
まだ参加したことがないけれど、
言いっぱなし、聴きっぱなしのグループミーティング以外で
アートセラピーや
何かグループセッションをやっているところはあるのかな?
ちょこちょこいろいろな自助グループのHPを見ているけれど、
まだ巡り会ったことがない。
(簡単なボディワーク程度はあるけれど)
体験された方はぜひご一報を…!

手術が終わればすべてが終わるわけではなく、
治療の副作用や心身の変化により
感情に波が立つことも多いし、
何より病気と冷静に向き合う機会を持てる、
ということが
自分の中の豊かな資源の発見にもなるはず。

患者を対象としたいろいろな場で
アート、ライティング、ダンス、ボディワークなどの
さまざまな試みがふえることを
切に願っています。
…というか、
自分でそのうち始めよう。

☆☆☆☆☆☆☆

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by holyqueen | 2008-05-30 15:49 | 乳がん情報

帰国後の日常

先週、NYより無事帰国。

あちらにいる間も仕事mailのやりとりなどがあり、
一日パソコンに向かっている日もあった。

街を歩いているときにも
そのときの自分が非日常にいる、とは感じられなかった。
NYにいるのも自分の日常の延長、という意識が
なぜだかずっとあった。
あれもこれも体験してみよう、という欲も
あれもこれも買いたい、食べたい、という欲も
思ったより少なかったのに自分でもビックリ。
やはり自分の中の何かが変わっているんだな、と思った。

もちろん、それでも
街を歩いているだけで心地よく楽だった。
(楽しいことばかりではなかったし、寒かった時を除いてだけど)
同時に、
何度も何度も今自分がここにいるのは奇跡だ、
と思え、そのたびに涙が出た。
メディテーションのとき。
ゴスペルを聞きながら。
ふらりと入ったカソリック教会の礼拝で。
セントラルパークの芝生に寝転がりながら。

生まれてから
こんなに短期間の間に何度も感謝の涙を
流すなんて初めてではなかったか?と思う。
そして感謝できることが嬉しかった。

それだけでもよかったんだ、と思う。

いろいろな人と出会えたこともいい刺激になった。


帰ってきて、
もちろん疲れも時差ボケもあったが
その日から仕事(泣)
フリーはつらいっす。
一日も休める時がなく、
時差ボケによる眠気と疲労感が強くなり、
昨日の晩、また抑うつ的になっているのを感じた。

疲れと抑うつ感は大いに関係があるものだから
当然なのだけれど、
やはり
記銘力低下とともに
まだまだおつきあいしなくちゃいけないんだな、
と思う。

今日の診察で主治医に話すと
ケミカルな薬品は習慣性がつくとこわいので
では漢方にしましょう、と
加味逍遥散を処方してもらう。
私の場合は副作用の出方が「典型的」とのこと。

でも、もともとのキャラクター(笑)や
仕事柄もあって、
カミングアウトしていない人には
この1年、私がどんな状況であったか、気づかれてもいないし
がんのことを話した人たちにも
もう何も曇りのないように見えているだろう。

友人に帰国のmailを出したら、
返信にこんなことを書いてくれた。
引用しちゃいます。
『帯津良一氏が、医療は
「生きる悲しみ」を分かち合うことが大切なんだと
いうようなことを言ってた。
前向きなひとは予後がいいと思っていたけど、
人間は本来前向きにはできてないんだと。』

前向き、という言葉は
一般的にはポジティブという評価を受けていると思うが、
大方は自分の中にある悲しみの感情を否認したり、
隠している場合も多い。

本当に、人と人が
悲しみも歓びももっともっと分かち合えることができたら
どんなにいいだろう、と思う。
悲しくなったり、辛くなったりすることも
人間としての当然の感情の一つだから。

ゾラデックス投与、本日7回目。
主治医は「24回のうちの7回が終わったね」と
数にして口にしてくれる。
さりげない心遣いに感謝。

つらいときもあるけれど、
がん治療で揺れや不安を抱えている人のために
自分の体験を活かしながら
自分の仕事で何ができるか、
というプチ野望を抱きつつ
この日々を歩いて行こう。

やっぱり自分の選んだ仕事が好きなんだ、とあらためて思う。

☆☆☆☆☆☆☆

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by holyqueen | 2008-05-22 21:53 | 術後の心身の変化
何をする、という目的もないままに
ニューヨークに来てしまったが、
それでも
いろいろな場所に行き、
いろいろな民族の人に出会い、
沢山の刺激を受けている。

おそらく、あまりに刺激を受けすぎて
自分が今どういう状態なのか
分からないこともしばしばある。
文章を書かないと日本語も変になってくるし…

そしてホルモン治療の副作用も
ちゃんと続いている…

記銘力の低下はこちらに来ても変わらずに著しいが
今のところ、鍵をなくしたくらい(ヤバいですね)
そして言葉が出てくるのに時間がかかるくらいで、
なんとか無事に過ごせてはいる。

セントラルパークには
何度か足を運んでいる。

東京でいえば
代々木公園みたいなものかと思っていたが、
それよりも何倍も広いし、
何よりとてもワイルドな自然なのだ、
ということを知った。
つまりはお行儀よく飼いならされていない場所、ということ。

公園の中でもアップダウンはあるし、
大きな自然石(おそらく)がゴロゴロしている。

初めて行ったとき、
芝生で横になっていると
身体の邪気が抜けていくのが
ありありと分かった。

そして今日、
雨の中、
いつもよりも人がいない中を歩いていたら
ああ、ここは軽井沢のような気を感じる場所なんだな、
と思った。
そして途中、道に迷いそうにもなった(笑)

人の中にいて、あるいはいろいろ考えて
疲れを感じると足が自然に向くような場所で、
身体もココロもしん、と落ち着かせてくれる。

そして緑そのもののチカラもすごい!
公園外にも街路樹が植えてあるが、
根っこが道の石畳を歪ませるほど太く伸びている。

写真は晴の日のものですが。
先週は八重桜もきれいに咲いていました。


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こんなに大きな池!もあるが、
貯水池だそう。

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貯水池のほとりに咲いていた八重桜。
春満開でした。
この空の青さは、
東京よりすごいものだと思う…!

とにかく気がいい。
大きな岩のある場所も点在しており、
私にとってはパワースポットだった。
もっと探索したい…

NYのエネルギーに疲れたら
ぜひ散策することをオススメします。
身体が呼吸とともに蘇ります。

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by holyqueen | 2008-05-10 13:44 | ニューヨーク
こちらに来てから
何回か礼拝に参加して、
ゴスペルを聞いている。

ハーレムでは2回見たのだが、
とてもよかったのが
ARCという
アルコールや薬物依存を体験してきたひとたちのクワイア。

通常の礼拝も
すばらしいものだけれど、
彼らの場合はまたちょっと違う。

薬物依存は本当に恐ろしい病気で、
今日一日やめられていても
明日手を出してしまえば
それで坂を転げ落ちるように
またどっぷりと沼に入ってしまう。
そして死に至ることも少なくない。

以前、アルコール依存症の病棟で仕事をしていたが
ほとんどの人は繰り返し入院してきており
退院してから亡くなってしまった人もいた。
アルコール依存は「ゆっくりした自殺」と言われているし、
とにかく今日一日やめていられることが
いかに大切か、ということを
患者さんに伝えていくのも
病棟スタッフの大きな仕事である。

麻薬の場合は
身体へのダメージももっと大きい。
彼らがジャンキーになって
仕事もできず、
借金をしてまで麻薬を買う、
という負のループを繰り返してきただろうことは
想像に難くない。

そんな中、薬物から離れて
今生きていること、
歌えることへの
感謝は本当に大きいものだと思う。
ツアーガイドの方も、
何度見ても涙が出ることがある、と言っていた。

圧巻は彼らのステージの最後の
アカペラでのコーラス。
リードをとったテナー、バスの男性の声も
素晴らしく、
テクニックもかなりのものだった。

以前、日本でも公演をしたことがあるそう。

通常の礼拝では
写真はNGだが、
このクワイアでは
終わりに写真を撮る時間をサービスしてくれる。

大人気で
一緒には撮れなかったけれど、
こんな感じでした。
エネルギーがとてもすごかったので
オーブも映っています。



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教会はこんな感じ。
ゴスペル好きの人、ハーレムを訪れる人には
ぜひオススメします!

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by holyqueen | 2008-05-08 02:39 | ニューヨーク
NYに滞在してはや13日目。

先週、ワールドトレードセンター跡地に行ってみた。

今はこんな大工事中で、
過去のぽっかりとした空間は跡形もない。

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不思議なことに、
道を1本挟んだところにある古いビルは
おそらくガラスが割れるくらいの被害ですんだのだろうが
古いままに建っているのが不自然に感じられる。

工事の音は周り中に響き渡り、
ここで地獄のような大惨事があったとは思えないような環境である。
そしてそれを忘れたいからこそ、
ここに新しい高層物を建てるのだろう。
ちょうど夕方5時、
現場から沢山の労働者の男性たちが
近所のダイナーに吸い込まれていった。

敷地の左脇の道を歩いていたら、
9/11メモリアルのビジターセンターがあった。

入るとすぐに救出の際の映像、
あの日以降に実際に張られたmissingの張り紙、
歪んだ鉄骨や遺品などが展示してある。

少し奥に入ると、
あの日亡くなった方達のおびただしい写真が展示されている。


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見ているだけでも
胸が締め付けられて
涙が出てくる。

地下に下りる階段の上にはこんなものが。


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売店では、
広島で被爆した貞子という女の子の折り鶴の話の絵本が売られていた。
911を広島、長崎と同じように受け止めてくれる感覚があるならば
それはとても嬉しいことだ。

自らが傷ついて初めて
痛みと悼みがわかる。

戦後最悪、と言われている今の大統領から
新しいリーダーに変わった時、
アメリカはどのように変貌するのか、しないのか。

そして国家間でも
個人間でも
お互いに怒りや恨みの念を感じることがあっても
それを赦すことができるかどうか。

20世紀は戦争の歴史でもある。

私たちひとりひとりが
自分の心の中の怒りや闇を
そのままに認識し、
受け入れない限り
手放すことはできない。

「誰かのせい」にしないで生きる。
ミニマムでできることと思う。

悼みを分かち合い、
自分も人も赦し、
愛して生きていくこと…

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by holyqueen | 2008-05-06 13:50 | ニューヨーク