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乳がん治療と乳房再建、そしてこの病気からどんなギフトを得るのか?自分の体験を通して、病気とは人にとって何なのかを観察記録していきます。


by holyqueen
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今の自分にできること。

いろいろあって、
更新がなかなかできなくなっていますが…

先週、
子供の頃から親戚同様のつきあいをしている知人から
連絡があった。

健康診断で数値の異常があり
検査をしたところ
膵臓がんが見つかったとのこと。
ステージ4で
半年から1年という余命宣告をされたこと。
金曜に入院すること。

という話だった。

週末、オペ前のところに
お見舞いにいく。

発見までの経過、
血液検査の結果、
Dr.の術式説明、
そして開腹手術をしても
取りきれない可能性がある
などのの話を聞く。

4月末に健診で異常が認められ、
それからあれよあれよと言う間に
入院オペとなったので、
彼自身がまだがんであることを受け入れられない状態であると思う。

そして、
術後のメンタルの状態がどうなるのかということを
いちばん気にしており、
そこをよろしく頼むと言われた。

自分の経験も踏まえ、
いずれはがんの方のメンタルケアについて
死についての考え方、受け止め方なども
学びつつ、
役に立てる方向でいけたらと思ってはいたが。

こんなに身近に、
こんなに早く
そんなときがやってくるとは思わなかった。

がっくりと気落ちしている状態の彼を
受け止めつつ、
そしてそれでも希望をなくすには早いよ、と
事例をあげて提示したり、
治療へのモチベーションや
生きる気力を失わない方向に
持って行かれたら、と思う。

「こんなこと、話す相手がいないから助かった…」
と言われたのが心に残る。

ともあれ、
これから!!

今の自分にできること、
そして彼に必要なことを考えながら
じっくり沿って行きたい。

ケアのプロとしても、
がん患者としても。



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# by holyqueen | 2010-05-18 22:27 | がん患者のケア、セルフケア

働き方は生き方、かな。

ちょっと忙しくなり、
ひさしぶりの日記です。

わたしの仕事は自由業のようなものなので
フルタイムではないけれど、
ひとりでやっていることゆえ
やらねばならぬことが同時期にかたまったりすると
そのときはめちゃくちゃ忙しくもなる。

また、仕事柄ゆえ、
心身のバランスを崩されている方にも
多くお会いする。

病を経過して、
自分自身の仕事の仕方を振返ることは
大きな課題のひとつでもあった。

先日、以前勤めていた
野戦病院のようなクりニックでの
(命に関わるような危機的な状況で生きて来た方が多かったので…)
同僚と久しぶりに会った。

ひとりは慢性疾患を抱えていて、
完治も見えず、服薬は一生続く。
また、更年期でもあるので
ホットフラッシュや中途覚醒、動悸などの症状があると話してくれた。
体調もあまりよくはないし、そうすると不安になるのよね、と。
(中途覚醒と動悸に関してはツムラの16番で非常に改善されたそうです)

そんなこんなで、
ちっとも完璧でも健康でもない私たちだが、
患者さんの持ってくる重いものは
やっぱり身体にも影響出るよね、
とか言いながら
この仕事をやめる気持がないのも
暗黙の了解だった。

もう、率先して野戦病院で勤務するつもりもないし、
そんなふうに仕事をしたら
自分の身体への影響が大きいのも分かっている。

ましてや競争原理、経済原理の中に
巻き込まれて生きることもできないし、しない。
(そしてそれは今の社会では
落伍者と見られるのだろうけれど、
それもどうでもいいことと思っている)

共通の友人で
自死してしまった同僚の思い出話をしつつ、
とにかくいつどのように死のうが
生きることを全うしないといけないよね、
と話した。

今ここを生きること。
自分自身の身体で感じることを
できる限りキャッチすること。
アタマの論理で自分をねじふせないこと。
社会の(組織や会社も含め)流れは経済と共に変化するものだから
それに流されないよう、
自分の感覚を失わないこと。
何だかおかしいな、と感じることを忘れないこと。

などをベースにやっていくんだよなあ、
とあらためて思った。

今までの付き合いの中で
独身で仕事をバリバリこなしている
キャリア系の友人も多いし、
出産して以来長い間専業主婦という友人もいるけれど、
正直なところ、
どちらのリアリティも
今のわたしには遠い感じがしていて
久しぶりの同僚とのひとときは
さまざまなことを考えさせてくれ、
自分を見直す時間となった。
それは、病とつきあいつつ
仕事を続けているひとだからこそ
できた話だったとも思う。

おそらく、
死ぬまで働く。
というより働けるだけ働くつもりでいる。
わたしの仕事が誰かの援助になるならば、
それは無上の喜びでもある。

根を詰めるとか、無理を重ねたりとか、
自分を追い込まずに
広い意味での「豊かさ」や「知恵」や「喜び」を
自分にも周りのひとにも
もたらしてくれるひとつの方法として、
これからも続けて行くんだ、と。


そしてこういう病を経過して得たことが
(今も健康状態への不安はあるけれど、それでも)
自分の仕事に広さと深みをもたらしてくれますように、
とあらためて思います。


いろいろなことや、いろいろなひとを思い起こしながら
苦しくても、生きるということは
やっぱりすごいことなんだなとしみじみ思った。


生きることを全うしましょう、みなさま。



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# by holyqueen | 2010-04-17 17:38 | 予後と仕事のバランス

まだ、揺れる

直接の知合いではなくとも、
同じ病を生きて来たひとの訃報を聞くと、
まだこころが揺れる。

なんとなく
遠いところに目がいくような感じになる。

最初の手術の後
歩けるようになって
病室の外に出て見た
秋のきれいな空を思い出す。

そして、それを見ていて
涙が出て来たことを思い出す。

嬉しいとか、悲しいとか
そんな単純なことばでは
言い表せない気持だった。

今までは
アタリマエのように広がっていて、
日常の背景のひとつだったような空が
違うものに見えたような。

近くて遠いような。

そんな感覚を思い出している。

なぜか。




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# by holyqueen | 2010-03-23 00:42 | 死と生について考える

一病息災で行こう!

生活リズムとか習慣とかは
案外簡単に崩れるもので、
引っ越し前後で
大いに乱れた。

睡眠も
引っ越し前後は緊張感のため短くなったし、
このごろは暖かくなって来たので
眠気を感じることが多い。
とはいえ、早く寝たらこんな時間に目が覚めてしまったり…

食事も、なんだかお腹いっぱいになるまで食べることが続いたり、
飲みに行くことが続いたりして
お腹がぽっこりしてきた…(泣)

春は気温の上下も激しいし、
不安定な気候ゆえ、
自律神経のバランスが崩れるので
心身への影響が出る季節。

精神科でも
2月、3月というのは
具合の悪くなる方が多い時期なのです。

にんじんジュースも
寒いときは冷たいものが飲めなかったりして
さぼっていたが
暖かくなって来たので
最近間断的に復活。

でも、この冬はいちども
熱発しなかった!

なんとなく、にんじんジュースの効果が大きかったのでは、
と踏んでいます。

仕事ではいつもクライエントに言っているけれど

自分の身体へ意識を向け
その状態を観察すること
小さくとも変化や違和感があったら
早いうちにできるだけ対処(セルフケア)すること

というのを、

やっとちゃんとやれているかもしれない。

医者の不養生じゃないけど、
セラピストも実際似たようなもので。
自分のことがずっと後回しになっていたのを
しみじみ感じるので。

なので病気になってから
検査結果の数値だけでなく、
身体のちょっとした不調という「サイン」に対して
あらためてしっかり向き合っている感じ。

ホルモン療法の影響は
終わってからも1年は続くよ、
と主治医は言っていたけれど
それをあまり感じることはなく。

小さなケアの積み重ねは
ほんとうに大切だなあ。

病気前は、不調をサプリメントでごまかそうとしていたりした。
現代人にありがちですね。

今は睡眠、食事、休息の質をいちばんに考えるようになった。

無病息災ではなくて、
一病息災。
それを実感。

テンションを高くしなくても、
走るようなスピード感でなくても、
充分に仕事は続けて行ける。
それもしっかり感じながら。



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# by holyqueen | 2010-03-22 04:18 | がん患者のケア、セルフケア

新しい場所。

2月はほぼ引っ越しで終わった。

事前の仕分けが充分でなかったので、
越してからも
いらないものの仕分けや
新しく買うものを決めたり
あっという間の一ヶ月でした。

そんなこんなで
仕事にも支障が出たりしていたが
ちょっとずつ持ち直しているところです。

猫も、慣れてくれるまで
一月かかった…
環境の変化は、
やはり思ったよりもいろんな影響があるんだなあ、と思う。

実家を出てから
結婚前に5回、
結婚後に今回で3回目の引っ越しをして、
これで最後!のつもりでいます。
まあ、この先にまた何があるかは分からないけれど…

病気の前は、
仕事がいちばんのメインとなっていたので
どこか自分の生活は後回しだった。

病気以後は
家のことやこれからのことを考える時間がふえた。

安心していられる
居心地のいい場所がとても欲しくなった。
何となく、今までは借りの宿りという感覚が強かったのかもしれない。
そして、年齢ももう折り返し地点を大分過ぎて
死ぬまでの生き方、ということを
リアルに考え始めたせいもある。


自分の部屋からは
視界の障害となる建物もないので
空が広く、遠くまで見渡せる。

遠くに、こんもりとした森林公園があって、
春には桜がたくさん咲くそうだ。

部屋の中にいても
空や外とつながっている感じ。
それをとても求めていたことが分かった。

すぐ近くには畑があり、
そこの直売所で野菜を買っている。

規定量の農薬は使っているそうだけれど、
やはり採れたての野菜は本当にみずみずしい!

都会の中で生まれ育ったので
やっぱり都内は便利でいいなあ、と思うことも
しばしばですが(笑)
それでも、今の環境がとても気に入っている。

家は少しずつ作って行くものなのだ、と
やっと感じられるようになった。

仕事も少しずつ動き始めていることがあるけれど、
だからこそ
ここを落着いた気持のいい場所として
手をかけて行きたいな、と思う。
自分のベースキャンプとして。

今年から
診察も3ヶ月に1回となったので
毎年病院に行く道すがらに見ていた桜も
今年は時期を外れる。

この場所から見る桜は、
自分の目にどんなふうに映るのだろう。

気持のいい春を迎えたいなあ!




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# by holyqueen | 2010-03-15 18:21 | 日々の雑感。