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乳がん治療と乳房再建、そしてこの病気からどんなギフトを得るのか?自分の体験を通して、病気とは人にとって何なのかを観察記録していきます。


by holyqueen
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心身の変化


告知後、様々な検査に時間がかかり、
オペは何ヶ月も先、ということも分かっており、
Dr.からは「今まで通りふつうに生活してて大丈夫ですよ」とも言われていたが、
やはり心身のいろいろな変化が感じられた。

なんだか気持ちがフラットになっており、
いつもなら何でもない馬鹿話や、ミーティングなどにも
思った以上の疲れがあり、
帰っていつの間にかソファで眠りこけていたり
疲れを感じやすくなってきた。

勢いがつくと、そのまま走り続ける極端なところがあるのだが(笑)
この状態の変化でそれにもブレーキがかかってきたように思えた。
ただ、自分のエネルギーが弱くなっていて、
通常よりもガードする能力が低下しているのには本当に困った。
仕事でカウンセリングなどするときは
ある種の構えを持って接しているので、
自分を守ることはできるのだが、
大勢の人の中にいると、その雑多なエネルギーで疲弊することを感じることが多かった。

いろいろな欲が低下してきたのも感じた。
肉類や揚げ物も欲しいと思わなくなり、
食に対するこだわりも減った。

何かを見ようとするのではなく、
目に映るものをそのままに映している感じもある。
そして場の影響を受けやすい状態になっている。
あまり刺激を受けない、一人でいる時間を必要としている。
とにかく休養できるときは休養。
会いたいと思える人がいれば会えばいいと思っている。
そんな感じだった。

写真が上がり、スタッフでチェック。
(全員一致でDMに使用するベストショットが、
前にあげたものです。色調整はしたけれど)

ミーティングのとき、
今まで自分はとにかく時間を使ってがっちりやらないと仕事ではない、
と思ってたんだよね、と話す。
同じようなことをコピーライターのTさんも感じていたようで
あの撮影のときに、
こういう時間の流れ方や使い方のできる仕事をすればいんだよなあ、と
思ったとのこと。

何かが少しずつ変化している。

そしてそれはとても楽なことで、
今までの自分だったら赦せなかったことでもある。

手放すは赦す、なんだな。

エネルギーに溢れて、
走る勢いも好きだったけれど
それを超えたからこそ気づけること。

悲しみや怒りを内在させていたからこそ
ああいうエネルギーで走って来たこと。

そういう自分のために泣けるし、
病気が気づかせてくれたことに本当に感謝。
涙が内在するものを溶かして行く気がする。

ただ、気づくと奥歯を噛み締めていることもあった。

☆☆☆☆☆☆☆

いつも読んでいただいてありがとうございます。
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by holyqueen | 2008-02-19 08:22 | 告知から手術まで